FTMとは
FTM(エフティーエム)とは、Female to Maleの略です。心と身体の性別に違和感がある「トランスジェンダー」の1カテゴリで、心の性別が男性、身体の性別が女性として出生し、女性から男性へ性別移行を望む方を表す総称です。男性から女性へ性別移行を望む方はMTF(エムティーエフ)と言います。
https://ts-cl.com/ftm_about/
LGTBQ+の「T」にあたる「トランスジェンダー」の中でも、女性から男性へ(Female to Male)、性別を移行することを望む人の総称です。
一般的な治療の流れ
http://g-pit.com/transgender/
なつきちの治療の流れ
カミングアウトについて
第一のカミングアウト
2017年5月頃、24歳だったと思います。初めて、親に女性とお付き合いしてますと手紙を書いて、カミングアウトしました。当時お付き合いしていた女性と、付き合って半年くらいが経った時でした。
自分はこれでいいんだと、自分を少しずつ認めてあげることが出来たので、親に伝えることにしました。第一のカミングアウトについて、詳しくは下のリンクから。
第二のカミングアウト
2021年12月25日クリスマス。当時29歳でした。25日は私の妹が誕生日なので、夜は彼女と私の家族とご飯を食べに行ったのですが、家に帰って来てから、母に「男になりたいの?」と聞かれる形でカミングアウト。彼女も同席中に、 男性として生きていきたいことを、初めて親に伝えました。第二のカミングアウトについて、詳しくは下のリンクから。(作成中です)
精神科医による診断
初回診察
私は、2022年1月23日に、初めてメンタルクリニックを受診しました。場所は、堺筋本町にある「はたらく人・学生のメンタルクリニック」です。このクリニックの、LGBTに対するスタンスついては、こちらから見れますので興味のある方はどうぞ!
私は、電話をした次の日に予約を取ることが出来ました。出来るだけ早く、診察を受けたかったのですがメンタルクリニックってどこも激込みなんです!日本の闇を感じますよね。という話は置いておいて…
初日の診察内容ですが、まず、おそらく看護師さん?と20分くらいお話をしてから、その後、先生と45分くらい話をしました。話した内容としては、幼少期から今までの話と、これからどうしていきたいかについて。最初に看護師さんが、私から聞いたことを記録してくれていて、それを元に、先生から色々質問されるといった流れでした。
診察が終わり、先生から「次回紹介状が書けるから色々調べてみて、どこで治療していくか考えてみて~」と言われたので、自分で調べてみることに。ちなみに、初診料は2,690円でした!
※受診する場所によって、診断までの期間や料金は異なるようなので、今後治療を考えている方は参考までに。
2回目の診察
2回目の診察は、2022年5月31日に行きました。1回目の受診からかなり日が経ってしまったのですが、ここに至るまでの経緯は第二のカミングアウトにてまとめましたので、良かったらそちらを見てください!(作成中)
2回目の診察までの間に、今後どこで治療・手術をしていきたいのか色々調べてみました。主に、G-pit(株式会社G-pit)というトランスジェンダー専門トータルサポート会社のサイトを見て、自分に合うところを探しました。ここでは、タイと日本での性別適合手術サポートや無料相談、病院紹介を行ってくれます。
私は、お金のことや、手術の技術や安心、体に残る傷、戸籍変更までの期間など色々考えた結果、日本での上下同時手術をすることにしたいなと思い、最終的に恵比寿TGクリニックというところで手術をすることにしました。最初はタイでの手術を考えていたので、2回目の診察の時には、そのように先生にお話をしていましたが、治療を進める中でまた色々情報を集め、途中で変更しました。最初に決めたことから変わっても、問題ありません!
また、手術を受けるところと、ホルモン注射をするところは別にしました。ホルモン注射は、今後長い間していかないといけないので、家の近くがいいなと思い、最寄り駅の近くの福井医院というところに通院することに決めました。GID(性同一性障害)の治療として、ホルモン注射による治療をしてくれるところをネットで探し、見つけた病院です。
これらの内容を、2回目の診察時に伝えました。親との話し合いの結果、また自身の治療開始のタイミングを吟味した結果、2022年10月からホルモン治療を開始することに決めたので、そちらも併せて先生とお話をして、ホルモン注射開始の少し前に、紹介状を書いてもらうことにしました。診断書に関しては、提出する必要があれば書きますとのことだったので、実際に診断書を書いてもらったわけではないのですが、事実上この日に診断がついた感じになると思います。診察代は、1,370円でした。
3回目の診察
2022年10月1日。10月からのホルモン注射の開始に向けて、ホルモン注射をしてくれる福井医院への紹介状を書いてもらいに行きました。診察代は、紹介状(情報診療提供)料込みで、2,120円でした。
男性ホルモン治療
2022年10月11日、福井医院へ初めて受診をしました。先生は優しいおじいちゃんでした。「緊張する?」って声をかけてくれたのが嬉しかったです。初回は話だけで、注射を打ち始めるのは次回以降かなと思っていたのですが、予約もなく、行ったその日に打ってくれました。
筋肉注射はお尻にすると思っていましたが、肩でした!病院によって違うのかもしれませんが、お尻にも打てるけど恥ずかしいし脱ぐのめんどくさいでしょって感じでしたね。痛みはコロナワクチンに比べると全然ましでした。この日から、3週間に一度注射を打ちに行くことになります。
初診料は、注射代込みで3,360円でした。戸籍の性別変更前は、注射代(2,500円)には保険の3割負担が適応されず、自費でした。この辺は、病院によって異なると思いますが、福井医院ではこのようになっています。
戸籍の性別変更後であれば、性ホルモン注射剤療法は、ホルモン補充療法として保険適用の範囲内で受けて頂くことが可能です。詳しくは当院までお問い合わせください。
https://www.fukui-clinic.com/gender_dysphoria/
男性ホルモン注射による声の変化や、自身の感想は下のリンクから!(作成中です)
乳腺摘出手術・子宮卵巣摘出手術(上下同時手術)
私が手術を受ける予定の、恵比寿TGクリニックの料金プランに関してはホームページから、またはG-pitの紹介ページから確認していただけます。
2023年8月1日に、恵比寿TGクリニックの院長による手術を受ける予定ですが、手術する場所は千葉県の愛育レディースクリニックになります。術前検査や、診察、手術の執刀は、恵比寿TGクリニックの院長が担当してくれるとのことです。私がこのクリニックを選んだ理由は、3つあります。
①上下同時手術 (乳腺摘出術+子宮卵巣摘出手術) ができるため
日本国内で、現在上下同時手術が可能なのは、私が今回手術を受ける予定の「恵比寿TGクリニック」と、「ナグモクリニック(名古屋院・大阪院)」だけですかね…他にもあれば教えてください!同時に出来ると何が良いのか。理由はいくつかありますが、「戸籍変更を出来るだけ早くするため」「戸籍を変更するまでの手術が、1回で済むため」「麻酔が1回で済むため」この辺りの理由が大きいです。
戸籍変更を最終的に考えている場合には、生殖機能を失う必要があります。つまり、子宮卵巣を摘出する必要があります(戸籍変更条件については下記参照)。FTMの方が戸籍を変更するまでの道のりとして、ホルモン注射をして、乳腺摘出手術を受けて、その数年後に子宮卵巣摘出手術を受けるという方が多い印象です。その理由としては、一度にかかる費用が大きいからだと思います。
乳腺摘出術手術だけであれば、場所によりますが国内の場合5~60万円程度で手術ができます。一方、子宮卵巣摘出術に関しては、手術の術式にもよりますが、国内の場合100~140万程度かかるみたいです。ちなみに、私の今回の手術費用は176万円です。これを一度に支払うとなると、かなりお金を貯めてから手術に臨まなければなりません。もちろんローンを組むこともできますが、社会的な信用が必要です。
大学生だったり、社会人になりたての方が、幼いころから性別違和で悩んでいる場合、とにかく早く胸を取りたいという気持ちになる方が多いのだと思います。そのため、2回に分けて手術をするという選択をする方が多いのだと思いますが、私の場合は、現在30歳という、手術するには遅めの年齢なので効率を重視したのと、休職期間や複数回の麻酔に対する体の負担、2回に分けることでかかる費用の上乗せ(麻酔代が2回分になるため)などを考えた結果、まとまったお金を準備してから、一度で手術が済むようにしたいと思い、上下同時に手術が出来る病院を選びました。(正確には、乳輪・乳頭縮小術を今後受けると思いますが…これは、局所麻酔ですかね)
日本での性別の戸籍変更条件
~性同一性障害 性別の取り扱い特例に関する法律~
・専門的な知識を有する医師2名以上によって【性同一性障害】の診断を受けているもの
・20歳以上であること
・現に婚姻をしていないこと
・未成年の子がいないこと
・生殖腺がない事又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること
・其の身体について他の性別に係る身体の性器にかかる部分に近似する外観を備えていること※婚姻・子ども以外の部分をまとめると
戸籍変更用診断書 2通(2人の医師のサインがある)
性別適合手術を受けた方
FTMに関しては、陰茎形成手術をしない状態(子宮卵巣摘出のみ)で性別の変更が可能です。
②子宮・卵巣摘出手術が、「膣式」でできるため
子宮・卵巣摘出手術を行うための術式(手術の方法)は、「開腹」「腹腔鏡」「膣式」と3つ種類があります。その中でも、膣式での手術はお腹に手術の傷が残らず、低侵襲なので入院日数も短くて済みます。国内で、GID(性同一性障害)に対し、この膣式手術により、子宮卵巣摘出術が出来る病院は恵比寿TGクリニックだけですかね…他にもあったら教えてください!(2回目)
恵比寿TGクリニックでの子宮卵巣摘出手術についての詳細は、こちらから。
腟式手術
腹部には全く切開を加えずに、膣より手術器械を入れて子宮とその付属器を摘出する方法です。腹部に切開を加えないため、この手術方法が最も身体負担が少ない方法です。ただし、FTMの多くの方は分娩経験や膣を通した性交渉が少ないことが多いため、手術難易度は高くなります。 そのため、事前の検査によって適応があるかどうか判断します。
腹腔鏡手術
腹部に4箇所ほど小さい切開(全て5mmポート)を加えて、その傷口よりカメラ・手術器具を入れて子宮とその付属器を摘出する方法です。腹部には小さいものの、傷が残ります。傷は筋肉や周辺組織も通過していますので術後の痛みも腟式手術に加えると出現しやすくなります。ただしこの後説明する開腹手術よりは傷口が小さいため一般的には『低侵襲手術』と呼ばれています。
開腹手術
腹部に1箇所(通常は下腹部の横切開)10cm程度の切開を加え、子宮とその付属器を摘出する方法です。先にあげた、『膣式手術』や『腹腔鏡手術』が困難と考えられる事例において選択されます。 例えば巨大筋腫が存在するとき等です。侵襲の度合いは高くなりますので、術式を選択する際は第一選択としない方が良いです。
以上、3つの術式:腟式手術・腹腔鏡手術・開腹手術について説明しましたが、目的は全て同じで「子宮およびその付属器」を摘出することです。目的を達するためのアプローチ方法が異なると考えて下さい。
③子宮卵巣摘出手術が膣式でできて、上下同時手術ができるから!
ということで、恵比寿TGクリニックを選んだ最後の理由なのですが、ずばり!「子宮卵巣摘出手術が膣式でできて、上下同時手術ができるから」です。上下同時手術は、ナグモクリニック(名古屋院・大阪院)でもできるんですが、こちらは腹腔鏡もしくは開腹での術式になるみたいなので、大阪に住んでいる私が、わざわざ往復の交通費をかけて!笑 東京・千葉に行っているわけですね。
一応、ナグモクリニック大阪院での上下同時手術の内容が書いてあるリンク貼っておきます。ナグモクリニック大阪院。
戸籍の性別変更・改名
こちらに関しては、2023年8月~9月にかけて、手術が終わり次第行う予定です。どのような流れで、戸籍の性別変更・改名に至ったのかまた追記したいと思います。
陰茎形成術
陰茎形成術に関しては、現在のところ行わない予定です。理由としては3つあります。1つ目は、陰茎形成術を行わなくても戸籍変更が可能であること。2つ目は、陰茎形成術には多額の費用と体への傷が残ること。そして最後に、陰茎形成を行っても、男性としての生殖機能を備えることはできないこと。以上の理由から、こちらの手術は行わない予定です。
しかし、30年女性として女性社会で生きてきた私が、突然男性として生活していくわけですから、その中で気持ちの変化が起こる可能性はあります。生活していく中で、陰茎がないことによる劣等感や、不便さ、精神的な負担などが、上記の手術を行わない気持ちを上回った場合、必要だと感じればするかもしれません。
最後に
読んでくださった方、ありがとうございます。まだ、手術を終えておらず戸籍の変更も終わっていないため、これから少しずつ更新していきたいと思っています!よろしくお願いします。